先にご紹介した「山童(やまわろう)の棲む森」のイラストを描き起こし、口伝えの民話を記録として残そうと活動をされている阿比留敏洋さんにお会いできた。2ヶ月近く前からお会いしたいと思っていた方とやっとお会いできてほっとした。昨日、原画をわざわざ持ってきてくださり、やはり原画はとてもきれいで感動を覚えた。阿比留さんは高校を卒業してから30年以上ずっと福岡で暮らしていらっしゃる。民話が多く残る対馬最南端の「豆酘(つつ)」でお生まれになり、民話を聞いて育ったそうである。
10年ほど前に、山童(やまわろう)のイラストを厳原町の発行する冊子に提供し、4年前に本格的な制作を始められたそうである。そして阿比留さんの友人の足利谷淳氏が文章のリライトをし作品として完成させた。「民話には社会道徳を教える役割があって、自然、食べ物、人と人とのつながり、そういうもんを大切にしなきゃいかんということを、自然に教わった」とおっしゃっている。阿比留さんは自費で手作り製本をし、対馬の中学生に卒業プレゼントとして贈ったりされている。 なんとまぁこのせちがらいご時世に奇特な方なんだろうか。民話で育った人というのはこういう大人になるということなのかな。何とも温かみのあるこの本を、私にも一冊プレゼントしてくださった。そして「対馬の樹」での掲載も快諾いただいた。近日中にこの物語をアップするので、どうぞお楽しみに!! □対馬の樹 http://www.tsushimanoki.net
by tsushimanoki
| 2008-07-04 12:32
|
ファン申請 |
||